第9回:REITの法人税
今回はREITの配当金とそれにかかる税金について、解説していきます。AB不動産REITの報告書を再度見てみましょう。
あれよく見ると、法人税がかかっていないね。どうして?
REITは法人税がかかりません。これは二重課税を防ぐためです。
二重課税ってどういう事?
一般の事業会社は利益に対して法人税が課税されています。そして株主への分配した場合は、配当金から再度所得税が引かれます。
つまり利益から法人税と個人所得税が引かれています。これを二重課税と言います。
ああ、確かそれはちょとおかしいね。
REITでは二重課税を回避する制度があります。
条件は2つ
・投資対象が不動産である事
・純利益の90%以上を分配金として投資家に支払う事
この2点を遵守すると、法人税が非課税となります。
それは助かるね。
ええ、税負担が少なくなると投資家には利益ですね。但し利益のほとんどを配分してしまう事はデメリットもあります。内部留保ができない為に成長しにくい事です。
一般上場企業の分配率は20~30%位で、残りの部分は成長への投資へ回ることもありますが、REITの場合はそれがありません
分配金を拡大する為には、不動産市況の成長や公減価償却に有効活用に限られるため一般企業と比較すると成長率は低くなる傾向があります。
更新日:2018年12月31日
初心者の為のREIT投資入門講座
- 第1回:REITとは何か
- 第2回:REITの仕組み
- 第3回:REITの種類
- 第4回:REITの管理
- 第5回:REITの借金
- 第6回:REITと取引
- 第7回:REITの分配金
- 第8回:REITの情報収集
- 第9回:REITの法人税
- 第10回:REITの公募増資
- 第11回:REITの投資主総会
REIT用語
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